いくらでも魚はいる

感想文と旅行

あの家に住みたい <パディントン2>

去年の秋にモアルボアルのダイビングサービスで会ったイスラエル人はサウスケンジントンに住んでいると言った。

「わたしもロンドン住んでたことあるよ。10年くらい前」

言いながら、そんなに経っていることに内心驚いた。彼は言った。

「昔だな。But...No change !」

「わかるー」

 

もちろん現実のロンドンは変わっている所はいっぱいある。わたしが住んでいたころ夜中にTubeは走ってなかったし、Shardも建ってなかった。しかし我々が期待する不変のロンドンのイメージというものがあることは向こうもよくわかっていて、そこではニューススタンドにオウムがいて、鍵を忘れて家から締め出され、ヒュー・グラントは家の中に自分の若い時の写真を飾り、小さなクマがダッフルコートを着て歩いていてもおかしくない。古い2階建てのバスもなくなってもはや信号待ちの時に気軽に飛び乗れたりできないが、パディントンはまだあんな風に移動できる。わたしが、みんなが大好きなロンドン。特にブラウン家のかわいさは前作から明らかであった。古い家屋はきれいに手入れされ、廊下には桜の木の壁紙。今回でてきた、洗面台付近の壁紙もおしゃれだったなー。緑のドアすらラブリーだ。この映画を見ているとわたしはロンドンで貧乏学生だったころに戻ってしまい、ブラウン家の一員になりたいクマに感情移入し、貧弱な水回りを知っているからこそ急いで追加の保険をかけるブラウン氏の気持ちもわかるのだった。1を観ていれば、より楽しめるだろう。前回女装したブラウン氏をセクシーと形容していた警備員はセントポールでも全く役に立たない警備をしており、女装したヒュー・グラントをstunning sisterと絶賛。そういえば1で一番面白かったのはパディントン駅の警備員が2人で菓子に含まれる化学物質当てクイズをしていたところで(個人の感想です)、今回は刑務所パートがいちいちおかしい。荒くれ男たちの思い出のレシピはなぜか全部スイーツだし、まさかヒュー・グラントの突然のミュージカルが最後にあんなふうに花開くとは。謎はクリスティのように解き明かされ、ミセスブラウンは007のように水中を潜り、パディントンの救出にいく。