いくらでも魚はいる

感想文と旅行

no conditions <リメンバー・ミー>

ピクサーではトイストーリー3が一番好き。

いま、スペイン語習ってる。

そんな私のために作られたかのような映画、「リメンバー・ミー」の原題は”COCO”。

死者の日にだけ繋がるあの世は魅力的で、フリーダ・カーロの自分ばかり出てくるショーは前衛的で、立派なアゴを持つ頼れる男の化けの皮がはがれるに至るくだりは流れるようにうまい。final deathの前にまだもう一度社会性を楽しめる世界は素敵だし、条件のつかない愛だけが本物だという強いメッセージにも心を震わせられる。

しかし何と言ってもこの映画で一番好きなところは数回ある歌の場面で、どれもとても良い。リヴェラ一家は音楽を禁じているのに、いざとなると皆を喜ばせるエンターテイナーにもなれる。歌い出すまでの逡巡がとても緻密に描写されていて、ひどく緊張して実力を発揮できず、無残に失敗してしまうのではとこちらもどきどきしてしまう。その後の観衆を魅了する快楽。話の途中で無闇に歌い出したりしないピクサーだからこそできる匠の技だ。